幼馴染くんの好きな人は私でした。
→love



夏休みは終わりが迫ってきているのに、夏はまだ終わらないみたいで、真っ青な空には太陽がひとつ。


あの太陽はこんなに世界を暑くしておいて、自分は平気なんだろうか。




一日くらいさ、休んでくれてもいいのに。




そんな文句を心に貯めながら、新しく買ったスニーカーを箱から出す。




当然、期間限定の同居中な私たちに待ち合わせなんてものは必要ない。




「目の上に塗るの、どれだってよくね」



「良くないから!ひよちゃんの彼氏とおんなじこと言ってる!服とか髪型とか、可愛いカッコでお出かけしたいから色んなこと考えて選んで…」



「リビングにいるから」




だからこそ、急かされて準備の間に疲れてしまったりするのだけれど。むむ、となりながらも進んでいない支度を考えると彼を怒る時間なんてない。




いつもならぱぱっと選べちゃうのにな…?




二択まで絞って必死に見比べていると、リビングに行ったはずの日比人が扉から顔を出す。


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