幼馴染くんの好きな人は私でした。



おかしいと思っていた。普段、会話らしい会話をしないのに時々二人きりで何かを話していたり。




…ヤキモチじゃないけど!




じゃあ、ひよちゃん相談した時も心の中ではによによしてたのかな?私どんなこと話した…?




「…うう、燃えちゃいそう」



「大丈夫、燃えてない。花、それよりも…」




日比人の手にすっぽりと入ってしまった私の手。




こんなに迫られているのに、全然逃げる気にならない。




私は、自分が思っている以上に日比人が好きで大切なんだと思う。




「花、もう一回聞きたい」



「…小声でなら、いいよ」




彼は私の好きをどれくらい待ってくれていたんだろう。




もし、小さい頃からだとしても、最近だとしても、私が気づけなかった分の「好き」を全部伝えちゃおうかな。




ううん、それだけじゃ足りない。それはこれからゆっくり考えるとして。


< 39 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop