ハライヤ!
水原知世side 廃校
◇◆◇◆
校舎から出ると、冷たい夜風が吹き付けてくる。
私は寒さに体を震わせながら、スマホから上司に電話をかけます。
「……はい。……はい。お祓いは無事完了しました。彼は、一人で肝試しに来るべきではありませんでしたね。穴に落ちた時、もしも近くに誰かがいたら、助けを呼べたかもしれないのに。そもそも心霊スポットに行くのですから、一人じゃ危険すぎますよ」
まあそんな事を言ってる私も、一人でこんな所に来たのですけどね。
この仕事は万年人手不足ですから、仕方がないです。
報告を済ませて通話を切ると、静まり返った校舎へ向き直り、静かに手を合わせます。
「杉本克也さん、どうか安らかに眠ってください」
心霊動画を配信していた本人が幽霊になるなんて笑えませんけど、ようやく成仏することができました。
さて、私ももう、帰って休むとしましょう。明日も学校がありますからね。
学業との両立は大変ですけど、迷える霊あらばどこへでも駆け付けます。
だって私は、祓い屋ですから。
校舎から出ると、冷たい夜風が吹き付けてくる。
私は寒さに体を震わせながら、スマホから上司に電話をかけます。
「……はい。……はい。お祓いは無事完了しました。彼は、一人で肝試しに来るべきではありませんでしたね。穴に落ちた時、もしも近くに誰かがいたら、助けを呼べたかもしれないのに。そもそも心霊スポットに行くのですから、一人じゃ危険すぎますよ」
まあそんな事を言ってる私も、一人でこんな所に来たのですけどね。
この仕事は万年人手不足ですから、仕方がないです。
報告を済ませて通話を切ると、静まり返った校舎へ向き直り、静かに手を合わせます。
「杉本克也さん、どうか安らかに眠ってください」
心霊動画を配信していた本人が幽霊になるなんて笑えませんけど、ようやく成仏することができました。
さて、私ももう、帰って休むとしましょう。明日も学校がありますからね。
学業との両立は大変ですけど、迷える霊あらばどこへでも駆け付けます。
だって私は、祓い屋ですから。