甘いお菓子のように
憧れの人 -satomi saide-

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この会社には、誰もが羨む美しい女性がいる。

「新卒で入りました中島里美と言います。一生懸命がんばりますのでよろしくお願いします!」

元気よく挨拶をして深々とお辞儀をすると一斉に拍手が送られた。

「分からないことがあったら遠慮なく聞くように。中島さんの席は北川紅子さんの隣になるから」

そう上司が説明すると、「紅子さーん!新入社員の指導お願いね!」と北川さんに伝えて、彼は去っていった。

わたしは、その北川紅子さんという方を向いた。

色白で顔立ちの整った、絵に描いたような美しい女性だった。

「これから、よろしくお願いします」

彼女の切れ長の目がわたしの目を捕えた。

挨拶は丁寧なのにその顔には一切笑顔がなかった。

こういう人をクールビュティーと人は言うのであろう。わたしも「お願いします!」と元気よく挨拶するとお互い席に着いた。

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