甘いお菓子のように
そのとき、車から降りてきたお客さんだと思われるおばちゃんが店長に近づいて話しかけてきた。

「あら、店長こんばんわ!こんな時間まで大変ですね」

「いえいえ、大丈夫ですよ!いつものことですから!」

店長が慣れたように笑った感じで答えた。

「それよりもね、聞いたんですけど日曜日人が足りてないんですって?」

「そうなんですよー。一人辞めてしまったので日曜日の夕方の時間にも出ることになって」

「あらまー見つかると良いですねぇ」

わたしは背後でその会話を聞きながら家に向かおうとした。

けれど、おばちゃんが店内に入ったのを見計らってわたしは踵を戻し、店長の元に戻った。

そして勇気を出して声をかけた。

「あの・・・・」

「はい?」

店長は戻ってきたわたしを見て驚いた様子だった。

「あの・・・日曜日の夕方って何時から何時までのシフトが空いてるんですか?」

突然、何のことを言われてるのか分からず、店長はきょとんとしていた。

「さっき、お客さんと話していたじゃないですか!日曜日の夕方、人が不足してるって」

店長は合点がいったのか、「あぁあ!」と声をあげると「15:30〜18:00ですよ」と答えた。

わたしは、意を決すると

「それ、わたしが出ても構いませんか?」と尋ねた。
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