甘いお菓子のように
興味があるんだか、ないんだか分からないような相槌のあと、彼は枝豆を摘んで口に運んだ。

「高山くんは?彼女は?」

「あ、そういやどういう男がタイプなの?」

「え?タイプ?」

「そうそう」

突然、思ってないもいないことを聞かれて一瞬考えたけど「いっしょにいて楽しい人かな!」と言うと「俺じゃん!」と彼が言ってきた。

「まぁ、楽しいけど〜まだよく分かんないし〜」とごまかすと「え〜」と彼は冗談っぽく答えた。

もしかして、彼はわたしに気があるのかなぁと思った。

彼のことがまだ好きかどうか分からなかったけど、高山くんに好意を持たれるのは素直に嬉しいと思った。

酒も次から次へと来て、アルコールが体に回ると前と同じようにわたしたちの距離は段々と縮まっていった。

顔を近づけ、手を握ったりとか、見つめ合ったりとか、それで一緒にニヤニヤして「何してるの〜」とか言うのが楽しかった。

「なんかさ、もっといたくない?」

そう言われてわたしは「そうだね」と答えた。
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