甘いお菓子のように
すると考え込んでいた社員がわたしの方を振り返り、

「あーそうなのよ。これから進撃の小人のくじ引きが始まるからそれのスペースを確保しないとと思って整理してるの」と言ってきた。

「え、進撃の小人ですか!?」

「そうですよ!え、もしかして紅子さん好きなの?」

「はい、好きです」

「じゃぁ、ぜひ試してみて!今日中には陳列できると思うから」

「分かりました。ありがとうございます」

その言葉に社員の方が嬉しそうな顔をすると、戻ってきた店長といっしょに話し合いながら進撃の小人のグッズを並べ始めた。

わたしは二人が作業をしているのを見ながら「今度の金曜日に寄ってクジを引いてみようかなぁ」と思った。
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