甘いお菓子のように
いつもは綺麗めな大人っぽい服を着ていた。

たまにスーツ姿も見かけたことある。

年上の仕事ができる女性っぽくて俺は憧れていた。

けど、今の彼女はコンビニの制服を着て、俺の隣のレジに立っている。

違和感があるはずなのに凛として大人びた彼女にその制服姿が似合ってるように見えた。

名付けるなら「高貴なコンビニ店員」そんな感じに見えた。

そのとき、北川さんの目の前に一人の客が来た。

彼女はボーッとしていたのか「いらっしゃいませ」の声が遅れて聞こえた。

随分と買い込んでるなと思った俺は、彼女に近づき袋詰めを手伝うと伝えた。

小さくぼそっと綺麗な声でお礼が聞こえた。
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