甘いお菓子のように
「紅子さん、大変です。『ハゲトルマン』のアニメ記事がなんかおかしいと二階堂さんから連絡がありました」

「なんか、おかしいって、何がです?」

「さぁ、詳しくは分からないですけどプレビュー見たらおかしいと言っていたので・・・」

そこから先はどうやって説明すればいいか分からず黙ってしまった。

わたしからこれ以上聞いても無駄だと思ったのか、紅子さんはパソコンを操作し、『ハゲトルマン』のアニメ記事を開いた。

すると「わー、何これ!」といつもクールな紅子さんがこの時ばかりは驚いた声を上げた。

「中島さん、あなた何したんですか?」

「え、わたしですか?」

きょとんと訳が分からないという反応をすると

「先日、中島さんにお願いした関連記事のリンクを貼ったあたりからプレビュー画面がおかしくなってるんです」

「えええ!!」

わたしも紅子さんのパソコンの画面を覗き込み、エラーが起きている箇所を確認した。

「中島さん、コードいじったでしょう」

「え、いや、記憶が・・・」

紅子さんは、記事の編集画面に切り替えると問題が起きている箇所をくまなくチェックをし始めた。

わたしが恐る恐る彼女の真剣な横顔を見ていると紅子さんは突然「原因が分かりました」と言ってわたしの方を向いた。

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