それは手から始まる恋でした
「わかった。じゃあここに住ませてもらう。十分な引っ越し費用が貯まるまで。家賃の代わりに掃除洗濯とか家事全般させて。あと、女性のところに行ってもバレないようにして。私耐えられる気がしない」
「どうした? 紬にはずっとここに住んでもらうつもりだし、他の女なんて考えてもなかった。そんなこと言うなんてやっぱり風邪で弱ってんだな。一緒に寝てやろうか?」
「ううん。高良さんは仕事があるし、うつったら悪いし、大丈夫」
「それって俺が風邪ひかなければいいってだけだろ。仕事は紬が寝てからでもできる。ほら行くぞ」
高良は私の手を握りベッドルームに移動した。ベッドの上では優しく私を包み込んで頭を撫でてくれた。
どこがドSなんだ。甘々で優しい彼氏だ。
私は、傷つくのが分かっているのに綺麗な薔薇に見とれていつの間にか自らいばらの道に踏み込んでしまった。どうやってここから出るかすら分からない。もう突き進むしかない。なるべくとげに刺さらないよう注意しながら。
人は驚くほど眠れるものだ。眠れる森の美女とまではいかないが、夕方近くまで一度も起きなかった。起きた時には隣に高良はいなっかった。そりゃそうだ。彼は仕事の中だったんだから。
すっかり熱も下がりお腹が活発に動き出した。そういえば飲み物とアイスしか食べてない。
リビングに行くと高良が仕事をしていた。
「あの、お腹……空いた。何か食べるものあるかな?」
「あ~あんま自炊しないからパンしかない。あ、そうだ。一応レトルトのおかゆ買ったんだった。食う?」
「ありがとう」
私は高良からレトルトパックをもらい自分で用意した。食器類も最低限なのに無限コップ。何となく高良の日常がイメージできる。
「なんで笑ってるんだ?」
「別に。ここで暮らすなら食器とか調理道具とか持ってきた方がいいかなって」
「勝手にしろ」
「ベッドは新しくしようかな。買ってくれたりする?」
私にはあの高級そうなベッドは買えない。冗談ではあるが、冗談で言うと意外とOKが出てしまうのでそれを期待しながら言ってみた。
「どうした? 紬にはずっとここに住んでもらうつもりだし、他の女なんて考えてもなかった。そんなこと言うなんてやっぱり風邪で弱ってんだな。一緒に寝てやろうか?」
「ううん。高良さんは仕事があるし、うつったら悪いし、大丈夫」
「それって俺が風邪ひかなければいいってだけだろ。仕事は紬が寝てからでもできる。ほら行くぞ」
高良は私の手を握りベッドルームに移動した。ベッドの上では優しく私を包み込んで頭を撫でてくれた。
どこがドSなんだ。甘々で優しい彼氏だ。
私は、傷つくのが分かっているのに綺麗な薔薇に見とれていつの間にか自らいばらの道に踏み込んでしまった。どうやってここから出るかすら分からない。もう突き進むしかない。なるべくとげに刺さらないよう注意しながら。
人は驚くほど眠れるものだ。眠れる森の美女とまではいかないが、夕方近くまで一度も起きなかった。起きた時には隣に高良はいなっかった。そりゃそうだ。彼は仕事の中だったんだから。
すっかり熱も下がりお腹が活発に動き出した。そういえば飲み物とアイスしか食べてない。
リビングに行くと高良が仕事をしていた。
「あの、お腹……空いた。何か食べるものあるかな?」
「あ~あんま自炊しないからパンしかない。あ、そうだ。一応レトルトのおかゆ買ったんだった。食う?」
「ありがとう」
私は高良からレトルトパックをもらい自分で用意した。食器類も最低限なのに無限コップ。何となく高良の日常がイメージできる。
「なんで笑ってるんだ?」
「別に。ここで暮らすなら食器とか調理道具とか持ってきた方がいいかなって」
「勝手にしろ」
「ベッドは新しくしようかな。買ってくれたりする?」
私にはあの高級そうなベッドは買えない。冗談ではあるが、冗談で言うと意外とOKが出てしまうのでそれを期待しながら言ってみた。