それは手から始まる恋でした
「三谷さん、おはようございます」
「波野さん、おはよう。聞いたわよ。よかったわね」
「はい。もう自分でもびっくりです。派遣継続と思いきや正社員なんて」
「本当にね。高良さんが認めた社員だってもう社内で有名よ」
「そんなんじゃありませんよ。たまたま私の境遇を聞いて採用してくれただけですよ」
未だに何故私が採用されたのか、分からない。てっきり派遣の契約だと思っていたら、色々と面倒だからと正社員採用になったらしく、棚から牡丹餅状態だった。
「まぁ、前に高良さんと仕事した人は3ヶ月だからね。研修期間で終わらないよう頑張りなさいね」
「はい……」
高良は一人で多くの仕事をこなしている。成績が上がるに連れて一人では回しきれなくなり、過去に一度営業アシスタントを雇ったそうだ。しかし、彼の理詰めに耐え切れず3ヶ月で辞めたとか。
その後、彼が契約を取りそのフォローを他の営業に任せるというスタイルを維持していたが、任せる相手は自分で契約が取れない社員だった。案の定、任せてしばらくすると次々と問題が発生していく事態に彼は怒り心頭。彼の逆鱗に触れ、その恐ろしさに耐えられなかった人達は次々に辞めてしまったそうだ。
「波野さん、おはよう。聞いたわよ。よかったわね」
「はい。もう自分でもびっくりです。派遣継続と思いきや正社員なんて」
「本当にね。高良さんが認めた社員だってもう社内で有名よ」
「そんなんじゃありませんよ。たまたま私の境遇を聞いて採用してくれただけですよ」
未だに何故私が採用されたのか、分からない。てっきり派遣の契約だと思っていたら、色々と面倒だからと正社員採用になったらしく、棚から牡丹餅状態だった。
「まぁ、前に高良さんと仕事した人は3ヶ月だからね。研修期間で終わらないよう頑張りなさいね」
「はい……」
高良は一人で多くの仕事をこなしている。成績が上がるに連れて一人では回しきれなくなり、過去に一度営業アシスタントを雇ったそうだ。しかし、彼の理詰めに耐え切れず3ヶ月で辞めたとか。
その後、彼が契約を取りそのフォローを他の営業に任せるというスタイルを維持していたが、任せる相手は自分で契約が取れない社員だった。案の定、任せてしばらくすると次々と問題が発生していく事態に彼は怒り心頭。彼の逆鱗に触れ、その恐ろしさに耐えられなかった人達は次々に辞めてしまったそうだ。