鎖から放たれた蝶々は美しく羽ばたく
言ってもきっと、聞いてもらえないから。
そんな勝手な決めつけから諦めて、めんどくさがって、言わないだけ。
こんな女、好きになってもらうどころか、好きになる資格もない。

「……最低だ、私。
最低……」

『僕は、頑張る子が大好きです。
頑張っている子を全力で、応援しますよ』

テレビの中の神月さんを見る私は、絶望に沈んでいた。
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