鎖から放たれた蝶々は美しく羽ばたく
なのにいまは、こんなにすっきりしている。
「いいよ、いいよ。
僕も昨日は遅かったから、少し眠かったしね」
先に起き上がった神月さんは軽く手を引っ張り、私も起こしてくれた。
「髪、ぐちゃぐちゃだね」
「えっ、あ」
慌てて手ぐしで直そうとしたら、神月さんに止められた。
「ちょっと待ってて。
……エリザベスー」
「……はい、旦那様」
彼が部屋の外へ声をかけてまもなく、返事があった。
同時にノックの音がし、エリザベスさんが入ってくる。
「苺チョコちゃんを可愛くしてあげてくれるかな?」
「はい、かしこまりました。
……では、こちらへ」
「えっ!?」
「いってらっしゃーい」
エリザベスさんに移動を促されて戸惑っていたら、神月さんから背中を押された。
仕方なく、彼女へ着いていく。
洗面所らしきところで椅子を勧められ、座った。
「えっと……」
「おまかせください」
「……はい」
にこりとも笑わず、胸に手を当てて小さく頷かれ、もうなにか言うのは諦めた。
それに、文句を言うのならば相手は彼女じゃなくて神月さんだと思うし。
エリザベスさんは黙々と私の髪を結っていく。
「いいよ、いいよ。
僕も昨日は遅かったから、少し眠かったしね」
先に起き上がった神月さんは軽く手を引っ張り、私も起こしてくれた。
「髪、ぐちゃぐちゃだね」
「えっ、あ」
慌てて手ぐしで直そうとしたら、神月さんに止められた。
「ちょっと待ってて。
……エリザベスー」
「……はい、旦那様」
彼が部屋の外へ声をかけてまもなく、返事があった。
同時にノックの音がし、エリザベスさんが入ってくる。
「苺チョコちゃんを可愛くしてあげてくれるかな?」
「はい、かしこまりました。
……では、こちらへ」
「えっ!?」
「いってらっしゃーい」
エリザベスさんに移動を促されて戸惑っていたら、神月さんから背中を押された。
仕方なく、彼女へ着いていく。
洗面所らしきところで椅子を勧められ、座った。
「えっと……」
「おまかせください」
「……はい」
にこりとも笑わず、胸に手を当てて小さく頷かれ、もうなにか言うのは諦めた。
それに、文句を言うのならば相手は彼女じゃなくて神月さんだと思うし。
エリザベスさんは黙々と私の髪を結っていく。