嘘つきは恋のはじまり✗ 恋の終わり???

「アハハハハ…涼すごいね」



「アハハハハ…久々こんな笑った」



ふたりで夕飯を食べた後


ソファーで
涼が職場の人間関係の話をして
ふたりで笑った


何てことない話なのに
涼の話っておもしろい



「そーなの?久々って?」



「芭と付き合ってた時以来かも…
なんか芭の笑い方って、つられる」



「そーかな?
だって涼の話、おもしろいんだもん」



高校生の時も
こーやってよく笑ったな


誰のことも傷付けない涼の話
好きだった



「いつも芭が笑ってくれるから
なんかあると
あ、コレ、芭に話そう…って…

別れてからもしばらく
クセみたいにそう思うようになってた

しばらくって言うか…
ずっとそうだったかもしれない

芭に言ったら笑ってくれるかな…
芭に教えたら何て言うかな…

芭の笑い方、好きだった」



別れてから…って
別れてから何年経ったんだろう



その間カノジョがいたのに
涼はずっと私のこと忘れなかった



笑いが止まって
部屋が静かになった



すぐ隣にいる涼は
もぉ笑ってなかった



あ…
この感覚、久しぶり



ソファーがきしんで涼が近くなった



目を閉じたら

私の唇に涼の唇が重なった



ーーー



優しく触れて熱くなる



1度離れて


ーーーーー


また触れた



「芭…好き…」



「うん、私も好きだよ」



ーーーーー



気持ちが通じてるって

幸せだね



久しぶりのキスは懐かしい味がした


ふたりの思い出の味



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