嘘つきは恋のはじまり✗ 恋の終わり???

「芭、カラダ大丈夫だった?」



「うん…まだ変な感じする

ドキドキして、フワフワする
なんか自分のカラダじゃないみたい」



芭が隣にいる

好きな人が近くにいる幸せ



肌が触れて

温もりを感じて

実感する



芭、まだ目閉じてる

かわいい



「芭…もぉ目開けていいよ」



「…」



「芭…?

え…芭、泣いてる?」



芭の目尻から涙が流れた



「え…ホントは嫌だった?
ごめん…
それなら言ってくれれば…」



芭は恥ずかしいって言ったのに

オレが強引にしたから



「違う…違うの…」



「じゃあ、痛かった?
ごめん、無理させて…」



サイテーじゃん、オレ

芭の初めて大切にしたいと思ったのに



「んーん…

ずっと…
ずっと好きだった人と…

やっと…
やっと好きな人と…

こーなれて…嬉しくて…」



「え、じゃあ、嬉し涙?」



「うん…ごめんね…」





かわいい



芭を抱きしめて


ーーーーー


キスした



「オレも嬉しい
好きな子がオレの腕の中にいる

幸せ…

芭、嬉し涙は謝らなくていいよ」



芭の涙を指で拭った



「オレの方が、謝りたいことある」



「…ん?なに…?」



芭がやっと目を開けた



「オレ、目閉じてなかった
芭だけ閉じてた
ごめん…」



「え…じゃあ…私のこと…
全部見てた?」



「や、全部ってわけでも…
電気つけてなかったし…」



電気はつけてない
カーテン閉めてる


でも朝だし
なんとなく見えてしまう


なんとなくじゃなくて
結構見てた



「もお!涼…」



怒るよね



そこまでして
オレ、したかった?



うん
したかったんだ



下心とかじゃなく

ただ純粋に



芭が好きだから

キスだけじゃ足りなかった



「ごめん、芭…
本当にごめん

怒った?」



そりゃ、怒るよ



しかも昨日

オレが嘘つかないでって言ったのに

約束したのに



「もぉ…

怒ってない

大好き…」



芭が笑った



天使!



「オレも、大好き」



ーーーーー



芭がずっと

笑ってられるように…



芭とずっと

笑ってたい



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