嘘つきは恋のはじまり✗ 恋の終わり???
別れても
涼のことを考える
考えずにいられない
それくらい好きだった
後悔と思い出がグルグルまわる
「さっきまで嵐みたいな天気だったのに
めっちゃ晴れたね」
放課後
涼と一緒に帰った日
いつもと変わらなかった
昼休み
他の女子と一緒にいたよね?
何話してたの?
楽しそうだったね
「芭、あっち虹出てる」
「あ、ホントだ…」
人の心も
ずっと同じじゃない
毎日違って
毎日動く
「涼、3年生のクラスどぉ?」
「んー…まぁまぁかな
今日、芭のこと話してたんだ
くしゃみ出なかった?」
「え?私のこと?なに?悪口?」
「そぉそぉ悪口
この前、オレの弁当作ってくれたじゃん
でも自分の弁当忘れてきたって話」
「ひどーい!
頑張ったのに…」
「うん
全部オレの好きな物入れてくれたよね
サツマイモのきんぴら美味しかった」
「アレね
おばあちゃんに電話して
作り方聞いたの」
「オレのために
いつも一生懸命な所が好きって…」
「え?それもクラスの人に言ったの?」
「うん、言ったよ
オレ、だいたい芭の話しかしないから…」
「えー、他に何話してるの?
恥ずかしいからやめてよ!」
「だって好きだし…
ヤバいぐらい芭のことしか考えてない
ダメ?」
そんなふうに覗き込まれたら
「別に…ダメ、じゃないけど…」
他の女子と一緒にいたことなんて
どーでもよくなった
私も
ずっと涼のこと考えてたよ
涼もそう言ってくれたから
嬉しかったのにな…
でも
嘘だったの?