嘘つきは恋のはじまり✗ 恋の終わり???
「おつかれ
ちゃんと来たね」
ちゃんとって、なに?
「うん、鉄分取らなきゃだから…
おつかれさま」
ホントのことは言えない
「草薙、何飲む?」
「ん、私は今日はウーロン茶」
「え、飲まないの?」
「今日は飲みに来たわけじゃなくて
鉄分取りに来たの」
「なんだ…じゃあオレも飲まない」
「深瀬は飲んでいいよ
私、また酔って迷惑掛けたら悪いし…」
「あー、そんなこと気にしてんの?
じゃあ、オレも飲まない
また変なこと言っちゃいそうだから…」
変なこと?
深瀬が言うソレは
あのこと?
私のことが…
「じゃあオレ、トマトジュース」
「健康めっちゃ気にしてるね」
「笑うなよ
気にするさ
もぉ若くないし…」
「またそれ?
深瀬、レバニラ苦手だったら
違うの食べたら?
鉄分は…ほうれん草とか…」
「じゃあ、ほうれん草のおひたし」
「おひたし…って…
バター炒めもあるよ」
「や、胃もたれするかな…って」
「深瀬、おじいちゃんじゃん」
「あ、バカにしてるね
草薙だって一緒に年を取るんだからな」
変なこと
だったんだ
深瀬が私のこと好きってこと
深瀬、やっぱり酔ってたの?
でも次の日の朝だったよね