花言葉を君へ
花言葉

グラリオオサ、薔薇

 ついに、卒業式、私は式に出なかった
服装と髪型違反で体育館に入れなかった。
体育館の外で、中から聞こえる歌を
友達と歌った。
たあに会う事なく、私は学校を去った

免許も取り、服屋でバイトを始めた。
たあとは。卒業以来連絡さえとっていなかった。

私はケイと付き合いだした。
仕事が終わるとケイに会う
ケイは1人暮らしを始めて、
私は転がりこんだ。
夜寝ていると、ケイの携帯が鳴った
何件もメッセージが届く。
ケイは目をさまさない。
私はケイの携帯を覗いた。
画面に、メッセージが流れた。
(今日はご馳走様!ケイ大好き)
(寝ちゃった?今度は泊まって行ってね)

私はなんだか、どうでも良くなった。
ケイには何も言わなかった。
想像してた恋と違う、現実はこんなもんか?漫画じゃないもの。

私は仕事に行き、またケイのアパートに帰る。車に乗ったけど憂鬱だった
そんな時、着信が…
たあだ。
私が卒業して2年以上経っていた。

「久しぶり、キキ」
「久しぶりどうしたの」
「俺、高校卒業したんだ、大学へ行くよ」
「そうなんだ、さすがだね」
「ねえ、キキ、俺もう、高校生じゃないんだ。」
「うん、卒業おめでとう」
「ありがとう。キキ、ずっとこの日を待ってた。
ちゃんと言うよ。
俺は、初めて会った時からキキが
好きで好きで仕方ない。
付き合って下さい」
私は泣きたくなった。
私は浮気してる彼氏と同棲中だ

「たあ、2年は長いよ。
私、今同棲してる、ごめん」
だけど、たあは、
「大丈夫。まだ人生長い。次のタイミングを待つよ。キキはいつも笑って」

私は、複雑な気持ちでいっぱいだった
「たあ、ご飯食べにいかない?」
「え?」
「一緒に出かけた事ないでしょ」
「もちろん、キキがいいなら」

それは七月の頭で、
約束した日は七夕だった。
織姫と彦星が会う日

たあは車で迎えに来た
たあも、免許を取る年になったんだ。

私は家の近くでたあを待った
七月七日に。

たあは私の前に車を停めると
大きな花束を抱えていた。

【グラリオサ】

赤く、黄色の線が入り炎の様な形の
花。

「花言葉をキキに」
「え?なに?」
「秘密だよ、後で調べてみて。

私は苦しかった
なぜなら。たあが来る前に。
妊娠検査をしたからだ。
妊娠していた。ケイの子だ。

私は泣きたくて、たあに寄りかかりたくて。
たあの車に乗った。
私は、たあに
「あのさ、
ご飯って、誘ったんだけど。
ホテル行かない?
変な意味じゃなくて。少し
調子が悪くて、だけど、今夜は
誰かに側にいてほしいんだ」

たあは。特別話しを掘り起こす事無く
「いいよ」とホテルへ行った
七月の暑い日で、
だけど、寒がりな私はクーラーが苦手。
暑がりな、たあは、汗をかいている。
私は布団に包まった。

「キキ、いいよ、クーラー気にしないで、俺脱ぐし」
たあは上半身を脱いだ。
だけど全くいやらしさがない。

私は不安で一杯だった。

「ねえ、たあ?
もしもの話だよ。
もし、今、私のお腹の中に赤ちゃんがいるとして、誰の子かは分からないとするよ。だけど、私は産もうと思ってるとしたら。たあ、どうする?」と
いきなり爆弾発言をした。

たあは。本当に例え話しだと
思ったみたいで。
だけど、なんだか、一生懸命考えて
「キキの子なんだよね?
なら、俺が育てる」
私は、たあに抱きついた。
私は涙が溢れたけど、たあが汗をかいていたから。たあの腕に涙が落ちたのに
たあは気がつかなかったね

私はね。たあの言葉で十分だった。
悲しかったけど。
ケイと別れて、赤ちゃんを下ろした。

【グラリオサ】花言葉【光栄】

たあを食事に誘った。
たあがくれた言葉は光栄だった。

ケイと別れ仕事を頑張る生活をしていた。
あの七月七日から
約一年が立つ高校卒業してからは
一年が早い。

6月15日私の誕生日
たあは、また久々に連絡してきた。
「今から会える?」
家で1人でいた私、

「うん、大丈夫」
「じゃあ、今から行くね」

たあの家から私の家まで約1時間なのに、たあは、40分でついた。
私は
「ねえ?何キロ出して来たの?
事故にあったらどうするの?
何考えてるの?」と
かなり強い口調で怒った。
たあは、
「早く会いたくて、ごめん」と
私は、心配で仕方なかった。

たあは、
「キキ、誕生日おめでとう。
それだけ今日中に伝えたくて」と
そして、大きな薔薇の花束ををとりだした、
23本、そして真ん中に一本白い薔薇

私は号泣した。
たあは。
「赤い薔薇は俺の気持ち
白い薔薇は俺の願い」と言った
赤い薔薇の意味は知ってる。

たあは。
「本当は、白薔薇いっぱいにしたかったけど。遠慮して、一本」と
そして、
「白薔薇は俺なりの解釈なんだ。
俺の願い、すべて白紙にして
俺の所へ来て欲しい」
私は、たあをじっと見つめていた。
すると、

「遅くにごめんね。」と言って
さっさと帰って行った。
私は薔薇の花束を壁に吊るして
ドライフラワーにする事ににした
【赤い薔薇】花言葉【情熱、愛情】

たあは何人の子に花束を送って来たのかな?花束送るの好きなかな?
私はそう思ってた。

それから何となく。
たあと、過ごした。

休み前の日、休みの日
たあとずっと一緒にいた。
だけど。
ちゃんと、付き合おうとは
言われ無かったし。
何より、たあは私を抱かなかった、
私は不安だった。

都合のいい女?なの?
大切にされてるの?
どっち?私はだんだん
苛立ちへ変わった。
自分からたあに聞けなくて。
たあは、何も変わらなくて。
私は、たあと終わりにしようと
考えるようになっていた。



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