花言葉を君へ
 たあのアパートに戻った、
たあはパスタとチーズを用意してくれた。
そしてワイン。
私はお酒が弱い、
たあは
「特別な時に使おうと、思ってたんだ」と言いながら
バカラのグラスを二つ用意して
ワインを入れた。
乾杯をして。私はほとんど飲めないのに。
早いペースで飲んだ。

そして、男の話しを始めた
カッコイイ人の話し
高級な物をもらった話し
高い車に乗ってる男の話し
私を抱いた男の話し
どんな抱かれ方をしたのかまで
話した。
たあに、うんざりされたかった、
嫌な女だと、思われたかった。
だけど、
キキは高級品が似合うよ
キキは高い車、似合うだろうな?
キキはやっぱりモテるね。
キキは愛されてるね。
と笑って返してくる。
私は苛立ちグラスを強くテーブルに置いた。ガラスのテーブルに、グラスが当たり、ウソみたいに割れた。
私は謝らなかった。

「キキ大丈夫?怪我は?」

「大丈夫だから!!」

たあはグラスを片付け、
一つ残ったバカラのグラスを私に渡し
自分は、プラスチックのコップにかえた。
絨毯に、赤いシミが出来た。

私は腹が立って仕方なかった。
怒ればいいのに。
何で?笑ってるの?
私はわざともう一つのグラスも
強く叩きつけ、割った

「キキ?怪我ない?」
私は返事もしないでトイレに入った
そして、しばらくトイレから出なかった。

「キキ平気?」
私は返事をしなかった。
カタカタ、片付けてる音がして、
そのうちカタカタする音が無くなって
私はトイレから
でた。
狭い部屋のガラスのテーブルは片付けてあり。代わりに布団が敷いて会った。

「キキ、おいでよ」
私は黙って布団に入り
たあに、背を向けた。
たあは私を背後から抱きしめた。
ひどい女なのに。
きっと今日のことを誰かに話せば
最低な女だからやめとけよ!と、
言われるはず。

たあは、キスをした。
私の上になり、たくさんキスをした。
私は無反応だった。
そのうちたあは、寝てしまった、
私は電車の始発を調べ
目覚ましをかけた。
そして、こっそり起きると、たあを起こさないように、部屋を出た。
私が居ない事に気がついたら
連絡してくるはず。
駅に着いたけど。連絡は無い
まだ寝てる?
私は駅で待った、
たあが探しにくるかもしれない。

だけど、2時間以上待っても、

連絡も来ない、迎えにもこなかった。
私はいい加減嫌われただろうと思った。

好きなのに、 何であんなに、ひどい事ばかりしたのかな?
だけど、待ってたんだよ。
駅で1人。
たあは、何してた、アパートで。
私はもう本当に嫌われただろうと思って。

たあを終わりにする事にした。
初めて会った日の事まだ
覚えてる。
長かったね。こんな終わり方するなんて、なんか寂しいよ。
嫌いになったよね?
仕方ない、私は素直になれなくて
こうするしかなかったの
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