年下男子は恋愛対象になりますか?
「別にそんなこと思ってねぇよ。っていうか、お前は可愛い系っていうより綺麗系を目指した方がいいと思うけど」

「……は?」

「姉貴じゃなくて俺が髪切ってやろうか?」

想像とは違った返しに思考が追い付かない。
バカにされるとばかり思ってたのに、健太は急に何を言ってるんだろ。

専門学校を卒業してから、どこかの美容室で働いていると親から聞いたことがある。評判もいいって言ってたような気もするけど。

「遠慮しとく。健太にお願いしたら変な髪型にされそうだし。それに、菜穂ちゃんに髪切ってもらう予定もないよ」

「あっそ。それにしても姉貴遅くねぇ?ちょっと様子見てきてやる」

そう言って玄関に向かって行った健太。

いつもムカつく健太が普通に切ってくれるわけないだろうから、高額な請求をするつもりだったのかも。

「由夏ちゃん、待たせちゃってごめん!」

少し経ってからお店のドアが開き、菜穂ちゃんが出てきた。

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