年下男子は恋愛対象になりますか?
「うわ、結構酷くなってるじゃないですか。もっと早く言って下さいよ」

ベンチに荷物を置いて、私の前で隼人君が屈む。

足を触られながら靴ズレしたところを見られて、恥ずかしいのと情けない気持ちでいっぱいになる。

「まだ大丈夫かなって思ってたの。迷惑かけてごめんね」

せっかく可愛いって言ってくれたのに、靴ズレによって全部台無しになった気がした。

履きなれない靴なのだから、事前に何か対策するべきだったよね。

「迷惑だなんて思ってないですよ。俺、絆創膏と靴買ってきましょうか?」

「あ、それは大丈夫!来る前に健太に貰ったのがあるから。靴は履いて来たスニーカーがあるし」

「え?」

鞄の中から絆創膏を取り出そうとした時、白い紙も一緒に持ち上げてしまったようでヒラヒラと舞いながら地面に落ちた。
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