年下男子は恋愛対象になりますか?
「まさか!それは絶対にないよ。付き合ったのは隼人君が初めてだし……」

「そうですか、それならいいんです。変なこと聞いてすみませんでした」

「もういいの?」

「はい。由夏さんに好きって言ってもらえたし、今はそれだけで充分です。それより、そろそろ由夏さんの方を向いてもいいですか?」

私達は向き合っているわけではなく、隼人君はベンチの方を向いたままで、私は隼人君の背中を見ながら話している。

この状態を他の人が見たら、何をしてるのかと不思議に思うだろうな。

「まだダメ。嫌な思いさせちゃってごめんね。これからは気を付けるから」

「いや、由夏さんが謝ることじゃないですよ。俺が勝手に嫉妬してただけですから」

次の瞬間、私は隼人君の後ろから抱きついていた。

自分でも意外な行動だったけど、どうしてもそうしたくなっていたのだった。

隼人君に抱きつかれることが多いから、その影響かもしれない。

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