年下男子は恋愛対象になりますか?
「隼人君」

「はい?」

再び視線を戻して、隼人君の名前を呼ぶ。

こっちを見て目が合った時、私の唇を隼人君の唇に軽く重ねた。一瞬だけのキス。

不意討ちで驚いたのか固まっているようだった。そして、何が起きたのか理解したのか次の瞬間には真っ赤になっていた。

「え、えっ……!?」

私からしておいてアレだけど、恥ずかしがられるとつられちゃうから程々にしてほしい。

「さ、避けられた仕返し」

さっき拒否したばかりなうえ、私からキスをするのは初めて。

このタイミングでされるとは思ってもいなかっただろうし、隼人君が驚くのも無理はない。だって衝動に駆られてした事だから。

「由夏さん、もう1回して下さい」

「もう無理!」

嬉しそうにそう言われたけど、お願いされて簡単に出来るものじゃないよ。
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