年下男子は恋愛対象になりますか?
洗面所のドアを閉めて、洗濯機の上にワンピースを置く。

隼人君の家で脱ぐのは緊張するけど、仕方ないよね……

汚れた服を脱いでも汚れた場所はベトベトしていた。体を濡れタオルで拭こうと思ったけど、さっきまで使っていたタオルを私は持っていない。

このまま服を着るのは嫌だったので、隼人君に声をかけることにした。

少しだけ洗面所のドアを開けて、いつもより大きめの声で隼人君を呼ぶ。

「隼人君、聞こえる?さっき使ってたタオル貸して欲しいんだけど……」

「聞こえてます。新しいタオルを持って行きますね」

洗面所のドアがノックされ、私の心臓が跳ね上がる。

「待って!……勝手に開けたら怒るからね?」

「開けませんって。やっぱりキスしてから警戒してるじゃないですか」

「こんな状況だったら、誰だって警戒するでしょ」

「でも、急がないとバスに間に合わなくなっちゃいますよ?俺はそっちの方が嬉しいですけど」
< 202 / 725 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop