年下男子は恋愛対象になりますか?
「おばさん、ごめんなさい!このあと用事あるんで、この辺で失礼します」

どうするか悩んだあげく、強行突破することにした。これ以上隼人君を待たせるわけにもいかないし、そうしないと解放されそうになかったから。

「えー、おばさんに何も話してくれないの?」

「機会があったら是非。菜穂ちゃん、またね」

何度か頭を下げた後、半ば強引にその場所から逃げた。

追いかけてこないのを願うばかりだけど、おばさんもそこまではしないよね。されたら困る。

「待たせちゃってごめん!早く店から出よ」

「挨拶した方がいいですかね?」

「さっきしたんでしょ?なら大丈夫だよ。ほら早く」

このタイミングで挨拶なんてしたら、今度こそ言うまで帰してくれないに決まってる。隼人君の腕を掴んだまま、私達は店を出た。
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