年下男子は恋愛対象になりますか?
コンビニを出た後お互い行きたい場所が浮かばなかったので、家まで送ることにしたのだった。

アパートには車を停めるスペースがないので、ドラッグストアの駐車場に停める。

「帰り気を付けて下さいね」

「隼人君もね」

助手席のドアポケットにぬいぐるみを置いていた隼人君は、シートベルトを外してから取り出していた。

「すぐそこなんで大丈夫ですよ」

目があったまま無言になる。隼人君がニコッと笑ってから車のドアを開けた。

別れ際には抱きしめられるかキスされると思っていたので、勘違いしていたことに恥ずかしくなる。

この駐車場明るいし、人が近くを歩いてたからするわけなんてないのに。やっぱり今日の私は何かおかしい。

隼人君が車を降りてドアを閉めたので、平静を装って助手席側の窓を開けた。

「今度は隼人君の行きたい場所に行こうね。どこに行きたいか考えておいて」
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