年下男子は恋愛対象になりますか?
「隼人君の家だとゆっくり過ごせないから無理」

「まぁ、付き合いたてだしね。体調万全じゃないなら程々にしてもらうしかないでしょ」

美樹があまりにも平然と言ったので一瞬意味が分からなかったけど、すぐにどういうことなのか理解した。

「ちょ、まだそういう関係になってないから!」

「そうなの?」

「そうなの!さっき無理って言ったのは、隼人君の家に行ったら緊張してゆっくり過ごせないって意味だからね!?」

いくら親友とはいえ、この話題は恥ずかしすぎる。

近くに他のお客さんがいるので、美樹にだけ聞こえるぐらいの大きさで訴えた。

「へー、隼人君って意外と奥手なんだ?」

「そうじゃなくて待っててもらってる感じだけど。ねぇ、この話題やめよ?」

目の前に置いてあるコップを手にして、中に入っている水を勢いよく飲む。

「何で?付き合ってるなら普通のことじゃん。私達の間で恥ずかしがることないって」

「……仕方ないでしょ。私の恋愛スキルは小学生以下なんだから」
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