年下男子は恋愛対象になりますか?
「隼人君は悪くないから謝らなくていいよ。悪いのは熱を出した私なんだし、あてつけだなんて思ってないから」

「それなら良いんですけど」

よくよく考えると、誰かと一緒に来た時にビデオ通話なんてしないよね。

隼人君が花火を見に行ったことに対して、私が勝手にモヤモヤしていただけ。

だって、こんなことしてくれるなんて思わななかったし。

「ありがと。ごめんね」

人通りがそれなりにあるなか、隼人君はスマホに向かって話しかけたり、スマホを掲げながらぐるっと1周したりしていたのかな。

通行人からしたら、花火を撮影しに来た動画配信者に思われたかも。その姿を想像するだけで笑みがこぼれた。

『……何で笑ってるんですか』

「ごめん、これはこれで良い思い出になると思って」

『さっきから色々とかっこ悪かったと思うんで、出来れば忘れてほしいぐらいです』
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