年下男子は恋愛対象になりますか?
「すみません、お待たせしました」

声がした方を向くと、会計済みのシールが貼ってあるミントタブレットを手に持っていた。

「ううん。さっき何も買ってあげられなかったし、言ってくれれば私が買ったのに」

「何でですか。これくらい自分で買いますよ。由夏さんも食べます?」

包みを開けた容器を私に向けてくれたので、手を出すとシャカシャカ振って数粒乗せてくれた。

甘い味に飽きてきたところなので、口直しに最適。

「ありがと。そろそろ移動しても大丈夫?」

「はい」

椅子に置いてあった保冷バッグも持とうとしたけど、私よりに先に隼人君が取る。

「これは自分で持ちますから」

店を出ても今日は手を繋いでこなかった。

こうする為に私に持たせなかったのかなって思ったんだけど、どうやら違ったみたい。

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