年下男子は恋愛対象になりますか?
突然の佑介の声に、私の身体がビクッと反応する。

「由夏さんが耳まで真っ赤にしている姿、2人に見られちゃいましたね」

耳元で隼人君がそう呟いてきた。

さっきは誰にも見せたくないって言っていたのに、本当に意地悪だな。ずいぶんと楽しそうな声だったし。

「は、隼人君は少し黙ってて!約束だからね?」

「分かりました。約束します」

とりあえず健太と佑介の事のけりをつけようと思い、隼人君とは逆の方を向いた。

「イチャイチャなんかしてない!それより、隼人君に絡むのやめてよね!?」

「いや、手繋いでるの見えたし。それぐらいで恥ずかしがっちゃって由夏さんはピュアですねー」

ニヤニヤしながら歩いて来た佑介が、私のことをさん付けで呼んでバカにしてきた。

健太は何も言わず無表情のままだったけど、内心バカにしてるに決まってる。

「な……、帰る!」
< 385 / 737 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop