年下男子は恋愛対象になりますか?
「えっ!?いや、今日はちょっと……」

隼人君の前でさすがにマスクは取れない。
それに、部屋に行くには色々と準備が必要なわけで。

「少しだけでいいんです」

「ごめん、今日だけは本当に無理!」

メイク落とさなかったら行けたのかな。
いや、さっきの件もあるし行けなかっただろうな。

「どうしてもダメですか?少し前までは、俺に帰ってほしくなさそうにしてましたよね?」

私の家の前で話していた時とは逆で、今度は隼人君が引き止めてくる。

「そ、それはそうなんだけど」

「じゃあ、いつなら来てくれます?」

お願いだから運転中に動揺させないで。

「えっ!?えーと……、今日以外なら」

赤信号で停車したタイミングで隼人君の方を見てみると、またしてもあの表情を浮かべながら笑っていた。

私ってば本当にチョロすぎる。
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