年下男子は恋愛対象になりますか?
アパート近くにあるドラッグストアに到着し、車を駐車場に停めても隼人君は降りようとしなかった。

私の心臓はまだうるさいまま。

さっき、他の日なら行けるって言わせるよう誘導されてたんだよね。行きにくい理由も全部分かってるうえで。

あの会話以降アパートの話をしていないけど、このあと何か言われるのかな。

「隼人君?」

無言で見つめられていたこともあり、緊張しながら声をかけてみる。

「……今日、やっぱり帰したくないって言ったらどうします?」

「えっ!?」

真剣な表情を浮かべていた隼人君だったけど、私の驚いた表情を見て優しく笑った。

「すみません、冗談です。明日会えるの楽しみにしてますね」

そう言ったあと隼人君は車を降りて行く。
冗談のようには見えなかったけど、いつものようにからかわれただけなのかもしれない。
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