年下男子は恋愛対象になりますか?
運転席の窓を開け、隼人君に向かって手を振る。笑顔で振り返してくれたけど、少し進んだところで引き返して来た。

どうしたんだろ?何か忘れ物とか?

助手席を見てみても、そこには何もない。

「どうしたの?」

シートベルトを外して、窓全開にした運転席から少しだけ身を乗り出す。

「あー、すみません。1つだけ気になってることがあるんですけど」

「そうなんだ。何?」

まさか、やっぱり来てほしいって言われるんじゃ……。いやいや、気になってることって言ってたし違うよね?健太のことだったりする?

頭の中をフル回転させて必死に考える。

え、何でまだ言ってこないの?そんなに言いにくいこと?そうだとしたら聞くのが怖いかも。



「好きです」


少し間を置いてから耳元で囁かれた予想外の言葉に、私はというと固まってしまって反応出来ないでいた。

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