年下男子は恋愛対象になりますか?
【28】緊張とソワソワ
ドラッグストアで必要最低限の化粧品と鏡を購入し、近くのコインパーキングに車を停めた私は隼人君の家の前にいた。

「お邪魔しまーす」

受け取った鍵を使ってから、ゆっくりと玄関のドアを開ける。

隼人君がいない家に1人で入るなんて何か変な感じ。一時的に借りてるだけなのに、合鍵使ってるみたい。

キッチンには、水族館で買ったマグカップが水切りカゴの中に置いてあった。

他は紺色のシンプルな食器ばかりだから、青色と赤色のマグカップはとっても目立つ。しかも、イルカとアザラシの可愛いイラスト付き。

「この部屋に似合わないのに、並べて置いてくれてるんだ」

嬉しくなったのと同時に、数日前にこの場所でしたキスを思い出す。

意識したらマズイと思って、足早にキッチンを進んだ。
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