年下男子は恋愛対象になりますか?
「すみません。可愛くてつい」

その"つい"って言うのも、今日何回聞いたっけ。そう言えば私が許すとでも思ってるのかな。

まぁ、実際に許しちゃうんだけど。

「私も荷物持つよ。1つ貸して」

「もうすぐ着くので大丈夫ですよ」

片手でビニール袋を2つ持ち、もう片方の手でスマホを持っていた隼人君。

ドラッグストアから近いとはいえ、この暑さで汗だくになっていた。

「じゃあ、両方持つよ?」

「はは、何で増えてるんですか。何と言われようと、由夏さんに持たせるつもりはありませんから」

笑った顔にキュンとくる。
圧のない優しい笑顔。

「手を繋ぎたいって言ってもダメ?」

さっきまでソワソワして落ち着かなかったのに、自然とこの言葉を発していた。
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