年下男子は恋愛対象になりますか?
「恥ずかしいだけで無理してないから大丈夫!お願いだから続けて」

心臓が再びうるさくなる。
押し倒された時よりはマシだけど、これはこれで恥ずかしい。

よく考えたら、私が続けてってお願いするのも何か違うよね。隼人君が最初に付けたいって言ったんだし。

「でも……」

「本当に大丈夫だから」

「痛かったり、嫌だと思ったらすぐに言って下さいね?」

困ったような顔を浮かべながら優しく笑う。
いつも気遣ってくれてありがとう。そういうところも好きだよ。

そっと私の腕を掴み、ゆっくりと顔を近付けてきた。手首に温かい感触が伝わると同時に、皮膚を吸い上げる音が聞こえてくる。

わ!キスマーク付けるだけなのに、こんな音するんだ。

静かな部屋の中で聞こえるその音は、私を何とも言えない気持ちにさせた。
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