年下男子は恋愛対象になりますか?
これは想像していたよりも恥ずかしい。
思わず目を背けたけど、聞こえてくる音はどうにもならないわけで。

お願いだから早く終わって……!

少し経って、腕から温かい感触が消えた。
ホッと胸を撫で下ろしたところで隼人君の方を向くと、付けた痕を指でさすりながら嬉しそうな表情を浮かべている。

恥ずかしかったけど、喜んでくれたなら良かった。これが今の私に出来る精一杯。

「は、隼人君?」

目があったタイミングで手首に軽くキスされた。私の顔が更に赤くなる。

「すみません、痛かったですか?」

「う、ううん!それは全然大丈夫」

痛みを感じる余裕なんてなかったよ。

手首なら問題ないと思っていたけど、意識してしまうせいか結構目立つように感じた。

服で隠せる場所じゃないし、帰ったら絆創膏貼らなくちゃ。

「由夏さんも付けてみます?」
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