年下男子は恋愛対象になりますか?
ダメだ、無理。落ち着くことなんて出来ないよ。軽く深呼吸してからタップした。

「も、もしもし?」

『こんばんは。今、大丈夫ですか?』

今まではメッセージのやり取りのみで、電話してくることなんてなかったのに。会ったばかりだけど、初めての電話ということもあって緊張した。名前呼びのこともあったから余計に。

「大丈夫だけど……、電話してくるなんてどうしたの?」

『由夏さんの声が聞きたいと思ったんです』

照れるようなことを直球で言われた。
しかも優しい声で。隼人君のこういうところ、慣れる日なんてくるのかな。こなそう。

『今度は2人で会いませんか?』

しかも今日はいつもより攻めてくる。
嬉しいんだけど心が追い付かない。

「あー…、うん」

『えーと、今の"うん"って、どっちの意味ですか?』

声のトーンが暗くなったのが分かった。
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