年下男子は恋愛対象になりますか?
「え?それ、本気で言ってる……?」

聞き間違いだったらどれだけ良かっただろう。ハッとした表情を浮かべたあと、今度は隼人君が視線をそらした。

「冗談……だよね?」

何で何も言わないの?
いつもみたいに笑いながら冗談ですって言ってよ。今ならまだ間に合うから。

ねぇ、お願いだから――…


「そっか、隼人君はそう思ったんだ!隼人君鋭いしね!もしかしたら、そうなのかもしれない……ね!」

違う、こんなことを言いたいんじゃない。
隠していたことと嘘付いたこと謝らなきゃ。

「そっか、私は健太が好きなのか!それは分からなかったなー!そうだとしたら隼人君にかなり嫌な思いさせちゃったよね?本当にごめんね!」

そして、好きなのは隼人君だけだと分かってもらえるまで何度も伝えなくちゃ。

「でもね、これだけは言わせて?隼人君のこと本当に大好き…………《《だった》》よ!」

それなのに何で高めのテンションで笑いながらこんなことを言ってるんだろう。悲しいのに涙も流れないし、私おかしいのかな。

隼人君が最後の言葉に反応した。
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