年下男子は恋愛対象になりますか?
「いい。私が……出て行く……から」

ここは隼人君の家なんだから、出ていくとしたら私のほう。人様の家の玄関で号泣してるなんて迷惑でしかない。

「今の状態の由夏さんを帰らせるわけにはいきません。今は俺と一緒にいたくないですよね?だから俺が外に出ます。……今日は本当にすみませんでした」

私と同じようにしゃがんでいるのか、隼人君の声が近くから聞こえた。優しいけど、いつもとは違う声。

何で一緒にいたくないって決めつけるの?
私は隼人君と一緒にいたいよ。でも、何でか分からないけど言えないの。

「帰り……気を付けて下さいね」

パタンという音が聞こえたのち、足音がだんだん遠くなっていくのが分かった。

今日はもう会うつもりがないんだと思ったら、小さい子供のように声をあげて泣いた。

昨日すぐに話してたら、こんなことにはならなかったのかな。

正解が分からない。
でも、これだけはハッキリ言える。
事態を悪化させたのは私――…
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