年下男子は恋愛対象になりますか?
そこにあったのは、いくつかの赤い跡。

付けていると思われる場面を思い出してしまって、顔から火が出そうになった。

「見えないところとはいえ、何ヵ所も付けてしまってすみませんでした」

「えっ、あ、うん!も、問題ないから気にしないで?それより、そこに居られると恥ずかしいから悪いけど戻ってもらえるかな!?」

早口になっちゃったし、動揺してるの絶対バレてるよね。

「そうですよね。すみません」

お風呂入る時に嫌でも目につくだろうし、それはそれで困るけど……隼人君なら良いよ。だから謝らなくても良かったのに。

1秒でも早く服を着たくなって、戻ったのを確認してから急いで髪と身体を洗った。



「お、お風呂ありがと」

新しく借りたTシャツの裾をギュッと掴みながら、ソファーに座ってスマホをいじっている隼人君に声をかける。

遮光カーテンが開けられていて部屋が明るくなっている。テレビは付いていなかったので部屋の中は静かだった。

「……問題なく使えました?ドライヤーこっちにあるんで、ここに座って下さい」

コンタクトレンズは外して捨てたので、隼人君の表情までは見えない。でも、隣の空いているスペースをポンポン叩いていたのは分かった。
< 502 / 725 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop