年下男子は恋愛対象になりますか?
メガネをかけて、二日酔いのドリンクを飲んで、歯を磨いて。両頬を軽くパシッと叩いたあと隼人くんのいる部屋に向かった。

き、緊張する……!

「あの、昨日から色々と迷惑かけてごめんね」

視線がぶつかるだけで落ち着かない。

「気にしないで下さい。俺はむしろ……、あ、いや、洗濯機回してきちゃいますね」

横を通り過ぎて行った隼人君の顔が赤いような気がして、それを見た私の顔も更に赤くなる。

ピッという電子音に水が流れ出る音。
そのあとに聞こえてくるスリッパの音。

少しでも落ち着こうとして深呼吸してみたけど、音が近づくにつれ心臓がうるさくなった。

「由夏さん、嫌じゃなければこっちに来て下さい」

戻ってきた隼人君はソファーに座って、部屋の隅に座っていた私を優しく呼ぶ。

「熱かったら言って下さいね」

「うん」

隣ではなく床に座ると、温かい風が吹いてきた。隼人君の手が髪の毛に触れる。

このタイミングで頭の中に浮かんだ昨夜の映像。リアル過ぎておかしくなりそうだった。

意識しすぎているせいだと思うけど、この状況がずっと続くなら身がもたないよ。
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