年下男子は恋愛対象になりますか?
「いやいや、さすがに申し訳ないから払うよ」

知り合ったばかりだし奢ってもらうのは気が引ける。お茶代ぐらいならまだしもチケットって高額だし。

「ダメです」

「いや、でも……」

「由夏さんの頼みだとしても、これだけは絶対に譲れません」

笑顔でそう言われる。折れてくれなさそうだと思ったので、受け入れて妥協案を提案することにした。

「じゃあ、交通費は私が出す。新幹線で行こうね?」

「由夏さんの誕生日なんですから全額俺が出します」

「ダメです!これだけは絶対に譲れません。それでもダメって言うなら行くのやめる」

さっきの隼人君の真似して、同じように笑顔で言ってみた。これは私も譲れない。

「……分かりました。由夏さんには敵いませんね」

「えー、それは私の台詞だよ?いつもそう思ってるし」

テーブルに置かれたアイスカフェオレのストローを回すと、氷とグラスがぶつかる音がした。そこに重なる私達の笑い声。

そんな時、肝心なことを思い出した。
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