年下男子は恋愛対象になりますか?
『ラブラブ中のところ邪魔してごめーん!ちょっと確認したいことがあってさ。由夏、結婚式の余興やれる?』

良かった。もっとからかわれると思っていたら、すぐに本題に入ってくれた。

「余興?」

『そう。弘樹が頼まれたみたいなんだけど、せっかくだから皆でやらないかって。男性陣で楽器演奏して、女性陣は歌って感じになりそう』

私のライブ仲間のグループは、男女あわせて8人いる。年齢もバラバラで下は20歳から上は30歳ぐらい。

弘樹はギターも弾けて歌もうまいので、新郎新婦から頼まれるのも納得。

楽しそう。とっても楽しそうなんだけど。

『あれ、あんまり乗り気じゃない?こういうの好きそうなのに』

「隼人君と付き合ってるのに、男友達と頻繁に会ってもいいのかなって思ってる」

ライブに行く回数減らしても、練習で会うことになるし。

『ふーん。まぁ、良く考えなよ。色々決めたいから早めに連絡してくれたら助かる。惚気話は後でゆっくり聞かせてねー』

電話を終えて中に入ると、隼人君はソファーでスマホをいじっていた。作ってくれた朝食は手付かずのまま。

「ごめん。先に食べてくれて良かったのに」

「謝らないで下さい。俺が一緒に食べたかっただけですから。それより、美樹さん大丈夫でした?」

テーブルまで促されて向かい合って座る。
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