年下男子は恋愛対象になりますか?
「うん、大丈夫だったよ。お腹空いたから食べてもいい?」

「どうぞ」

いただきますと手を合わせ、まずは朝食を摂ることにした。

隼人君は簡単なものですみませんと言っていたけど、あっという間に作れるなんて凄い。一人暮らしだし、私よりも料理してるよね。

「何度も言いますけど、俺のことは本当に気にしないで下さい。今まで通りライブに行ったからって由夏さんと会えなくなるわけじゃないですし」

普通にしていたつもりなのに、そう言われたので驚いた。

こんなに言ってくれてるのに、行く回数減らしたって分かったら余計に気を遣わせちゃうかな。でも、変な心配させちゃうのも嫌だし……

「あ、そうだ!もし良かったらライブ一緒に行かない?」

サラダを食べていた隼人君の手が止まる。

隼人君のことは美樹経由で皆に知られているし、お互いに恋愛感情がないって分かってもらえればと思ったんだけど、思い付きで聞くんじゃなかった。

「ごめん!興味ないよね。気にしないで、ちょっと言ってみただけだから」

真顔になった隼人君の視線が痛い。

「それって彼氏として紹介してもらえるってことですか?」

「隼人君が嫌じゃなければ……。でも無理しなくて大丈夫だから!変なこと言ってごめん」

ライブに行ってみたいって言ったこともないし、興味ないに決まってるのに。
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