年下男子は恋愛対象になりますか?
「嫌でも無理でもないですよ!由夏さんとカラオケすら行ったことないですし、ライブも俺とは一緒に行きたくないんだろうと思っていましたから、誘ってもらえて嬉しいです」

隼人君の表現が一気に明るくなった。
まるでお尻にしっぽが付いているみたいに。

前にもこんなことあったけど、隼人君はかっこいいと可愛いを兼ね備えてる。

「え、カラオケとかライブ行きたかったの?」

「はい。だって由夏さんの好きなもの共有したいじゃないですか」

そうならそうと言ってくれれば良かったのに。そういう感じを微塵も見せないから、興味ないのかと思っちゃったよ。

「それで、いつ一緒に行きます?やっぱり地元の学園祭の日ですかね?」

「あー、ごめん。地元の日は大切な用事があって行けないの。遠くなっちゃうけど他の日でも良いかな?」

「俺はいつでも大丈夫です。それより、ライブより大切な用事なんてあるんですね。由夏さんはライブが1番なのかと思っていました」

「何それ。あるに決まってるでしょ」

眩しいぐらいの笑顔を向けられたので、私も微笑み返す。

隼人君だよって言いたくなったけど我慢した。地元の学園祭の日が隼人君の誕生日だとバレたら、ライブ行きましょうって言われるような気がしたから。

余興のことは家に帰ってから考えよう。
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