年下男子は恋愛対象になりますか?
追加の飲み物を持って来てくれたのも隼人君じゃなかったので、佑介が来ることを伝えられないまま時間だけが過ぎていく。

この席に来るようにするって言ってたけど、タイミングもあるだろうし難しいんだろうな。金曜の夜だし忙しいよね。

「由夏、ソワソワしてるけど大丈夫?大好きな隼人君に会いたいなら呼んであげようか?」

「邪魔したくないからいい。っていうか、それいい加減やめてよ」

「別にいいじゃん。大好きなんでしょ?」

「そうだね!今すぐにでも会いたいぐらい大好きだけどさ!」

何を行っても無駄だと思ったので、美樹が望んでいるであろう言葉を返した。もう美樹とは一緒に来ないんだから。

「失礼します。お連れ様がお見えになりました。佑介さんどうぞ」

「おー。案内してくれてありがとな」

言い終わった後に聞こえた、隼人君と佑介の声。「会えて良かったね」と美樹が笑ってくる。

仕切りのカーテンが開けられ、仕事モードの隼人君と目があった。これは恥ずかしすぎる。さっきの聞かれてた……よね?

「隼人君、俺アイスコーヒー」

美樹の隣に座ってメニューも見ずに注文し、隼人君が専用端末を取り出して打ち込む。

「美樹から聞いてたけど、由夏って本当に隼人君のこと大好きなんだな」

まだ隼人君がいるというのに、佑介が追い打ちをかけてくる。
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