年下男子は恋愛対象になりますか?
怖い気持ちなんてなくなってたのに、これってわざと思いださせてるよね。

子供みたいだと思われても怖いものは怖いし、1人でいるより隼人君のそばにいた方が安心するわけで。

「……分かった。私もドアの前で待つ。シャワーの音が聞こえたらそっち行くね」

「分かりました。待ってます」

優しく笑ってる時はともかく、意地悪そうに笑ってる顔も好きだなんてどうかしてるのかも。

シャワーの音が聞こえてきたので移動するも、手ぶらで来たことに後悔して一旦戻った。

これはこれで刺激が強すぎる……

私の手にはスマホとワイヤレスイヤホン。
この2つを使うならドアの前で待ってる必要もないと思ったけど、後のことを考えて待つことにした。

待つって言ったのに待ってなかったら、更に意地悪されそうな気がするし。

隼人君にいつ話しかけられてもいいように、ノイズキャンセリング機能は使わず好きなバンドのミュージックビデオを再生する。

本当はとっても使いたいけど今は我慢。

でも、何も話しかけられることのないまま後ろのドアが突然開いた。

「ちょ、ちょっと待って!お願いだから1回ドア閉めて!出る前に声かけてよ!」

振り向かないまま、慌てて話かける。

「あれ、音楽聴いてなかったんですか?由夏さんなら大音量で聴いてるかと思ったんですけど」

私の髪の毛で隠れて、隼人君からはイヤホンが見えていないようだった。
< 551 / 735 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop