年下男子は恋愛対象になりますか?
気まずそうに笑ってる隼人君と、不思議そうな顔をしてる美樹。

「別にどうもしてないよ。美樹こそ何でこんなところにいるの?隼人君のお店の営業時間はとっくに過ぎてるよね?」

美樹には何も話さないって決めたんだから。
本当の理由話しても笑われるだけだろうし。

「さっきまでこの近くのカラオケに行ってたんだよね。佑介は買い物中。あ、由夏にお釣り渡したいって言ってたから声かけてみなよ」

詮索してくると思ったのに聞いてこない。何でだろ。まぁ、それならそれでありがたいけど。

「何だ、誰と話してるのかと思ったら由夏か。隼人君もさっきぶり。これから買い物ならお詫びに奢ってやるよ」

お酒がたくさん入ったビニール袋を片手に、コンビニから出てきた佑介。

「お詫び?お釣りの間違いじゃなくて?」

「あー、そうとも言う。別にどっちでもいいじゃん。ほら行くぞ」

美樹に荷物を渡し、また店内へと入っていく。

「隼人君は美樹とここで待っててね」

「分かりました」



「……隼人君さ、由夏に何かしたの?珍しいくらい怒ってるよね?」

「俺からは何も言えないです。気になるなら由夏さんから聞いて下さい」



外で2人がそんな話をしているとは知らず、佑介の後を追って中に入る。レジにいたのは隼人君と来た時と同じ店員だった。

「何、お前ら喧嘩でもしたの?隼人君の家じゃ飲まないようなこと聞いたけど、カゴに入れてんの酒ばっかじゃん」

「佑介には関係ないでしょ。私だって飲みたい時ぐらいあるよ」

「ずいぶん荒れてんなー。あ、健太のブロック解除のことは忘れてくれていいから。余計なこと言って悪かった」
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