年下男子は恋愛対象になりますか?
「……何、急に?」

「健太にメッセージで今日のこと伝えたら、余計なことするなって怒られてさ。ったく、ブロックされて落ち込んでるぐらいなら、卒業する前に告っとけよって感じだよなー。両想いだったんだから付き合えただろうに」

え?

「って、やべ!つい本音が……」

お酒を選ぶ手を止めた私を見て、佑介が慌てながらそう言った。最後になんちゃってーって笑ってくれれば冗談だと思えたかもしれないのに。

それって、私が好きだったこと佑介にバレてたってこと?このこと健太は知ってる?それに……

「あー、うん。この際だから言うけど、お前ら拗らせすぎなんだよ。いつかくっつくと思って見守ってきたのに、うまくいかないもんだな」

「い、今は隼人君と付き合ってるんだし、そんな昔の話されても困るから!それとも佑介は別れさせたいわけ!?」

「そうじゃないって。ただ昔みたいに、幼なじみ兼友達の関係に戻ってほしかっただけ。健太にも由夏にも幸せになってもらいたいって思ってる」

「向こうに好意があるなら無理に決まってるでしょ!外に隼人君がいるのに、変なことばかり言わないでよ!」

余計なこと言って悪かったって謝ってきたばかりじゃん。何で更に余計なこと言うかな。私が顔に出やすいの知ってるくせに。

落ち着け、落ち着かなきゃ。
今は健太のことなんか好きじゃないんだし、動揺するのはおかしい。

「悪かったって。もっと好きなもの買っていいから。食べ物でも買う?」

「いらない!お会計お願い」

コンビニに来たことを後悔したけど、そんなこと思ってもどうにもならないわけで。お酒の缶がいくつか入ったカゴを佑介に押し付ける。
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